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コミュニケーションしようよ

薬剤師「○○さん、お薬できましたよ。今日の処方は血圧の薬ですね。朝1回1錠ずつ服用してくださいね。もしかしたら服用後にふらつきが出るかもしれませんので、十分注意して下さい。」
患者さん「はい、わかりました。ご丁寧にありがとう。」
毎日、仕事場で行われている会話ですね。


10月末のことです。「薬剤師はコミュニケーションが課題と考えている」と日本薬剤師会の会長が発言をしました。
「コミュニケーションってほんとは何だろう。何のことを指しているんだろう?私に足りているのかな?いつもの説明じゃ足りないのかな?」と感じた薬剤師Aさん

ちょっとコミュニケーションについて調べてみましょう。
「コミュニケーションとは、複数の人間や動物などが、感情、意思、情報などを、受け取りあうこと、あるいは伝えあうこと。」

コミュニケーションとは、本来、言語やボディランゲージのような伝えるメッセージを持つ因子を移動させることと、その時に起こる事象間の相互作用を意味している。が、メッセージの解釈には言語での慣習、決まりごとが使われて、それで分からない場合は背景や前後関係から補足を行っている。
故に、コミュニケーションの成立は、適切な発信行動がとられたというだけではなく、受け手が情報を受信した上で、さらに的確な理解をしているかどうかが問題になっている。(以上Wikipediaより抜粋)

本当のコミュニケーションとは、「お互いの情報を伝えあうこと」なんです!!
ただ、まったく違った環境の人とは伝わりにくいし、相手が分かったか分かっていないのかは、本当のところは分からない。「声に出して読みたい日本語」などの作者、斎藤孝さん曰く「コミュニケーションを単なる情報や知識のやりとりだと思ったりすると、コミュニケーションには失敗してしまう。仕事の相手ですら、情報と同時に感情のわかちあいは行われており、それを意識している人とそうでない人では、結果に大きな違いがでる。」とあります。それを踏まえるとコミュニケーションとは「お互いの情報と感情を伝えあうこと」ともいえるでしょう。
だから、宇宙人とコミュニケートは無理なんですね。こちらの言っている常識や感情がおそらく通用しないでしょうし。何より相手が了解してたとしても、「分かったよ」と言われていることが私には分からないんですから。


Aさんはここで気がつきました。「今まで患者さんに正確に丁寧に説明してきた。でも私は患者さんと本当にコミュニケーションできていたのかどうか分からないんだ。」
コミュニケーションの学習はいろいろなところで行われています。本もたくさんあります。今ここでは具体的にはあげないことにします。実際にコミュニケーションとは資質だけで出来るものではなく、逆に技術を覚えたり訓練をしたりすれば誰でもある程度は出来るようになります。さあ、やってみようとAさんはきっと意気込んでいることでしょう。

ただAさんに一つ忘れないで欲しいのが「患者さんもコミュニケーションしてるんだよ」って事です。

Aさんが発した言葉に対して患者さんも反応しているのです。Aさんが患者さんのことを考えて話をしている間中、患者さんはAさんのことを考えて話をきいています。

私たちが他人と話をするときには、大体「あの人こういったらどう思うかな?」とか「え、怒った?」とか「あーよかった。あの人喜んでいるよ。」とか考えながら喋っていると思いますよね。それに呼応して、人から話をされるときには、「あ、あの人私の事よく考えてくれてるんだ。うれしいな。」とか「ああ、怒ったよー。何であの人はこんなこと言うんだろう。」とか「うれしいよ(笑顔)」とか感じているでしょう。つまりは自分が言葉で伝えること以上に自分の態度や感情、もっている全体の雰囲気、私そのものが、相手の態度や雰囲気や感情に影響を与えるのです。実は言葉よりもこの部分が、もっとも重要なコミュニケーションの本質です。自分が与えたもので、相手の態度は決まってきます。そして相手のとっている態度で自分の態度も決まってくるでしょう。

いい感じも悪い感じもコミュニケーションです。お互いがお互いのことを伝えあうことがコミュニケーションです。これを100%いい感じにするのはカウンセラーでも大変なことで、素人の薬剤師にはほとんど無理でしょう。ただそれでも、悪い感じになることを恐れて、ただ口だけ使ってマニュアル的にコミュニケーションしようとすれば、これはコミュニケーションしてないのと同じことになってしまいます。なぜなら伝わるものが「情報」しかなくなるからです。先ほど言った最も重要な「私そのもの」が渡せないのでは、常にずれたコミュニケーションしか出来なくなります。

まず最初の場面で想像してみてください。どういえば患者さんがきちんと服薬してくれるか?この患者さんはどんな患者さんですか?心配性の高齢の女性?バリバリ働くサラリーマン男性?そうやって情報を仕入れて、コミュニケーションをとりやすい環境を作っていきます。
それから、あなたはその患者さんのことをどう思いますか?なぜ薬を飲ませようと考えますか?心配ですか?大丈夫そうですか?
この想像力がコミュニケーションのすべてです。

記事投稿日:2008年11月20日 | 記事一覧へ

 

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