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治療の目的って考えたことありますか?

私たちは、日々患者さんと接して、その要求を満たすために薬を提供していると言えますよね。
患者さん、もしくはその主治医からの要求(主治医からの要求は処方箋という形をとりますが)があり、それが何を望んでいるか、何を避けようとしているのか、これを理解して、薬を渡す必要が有るといえます。

しかし、その要求は、おおよそ分かりにくいです。処方箋は教科書通りに書いてあるとは限りません。ときに、塗り薬をどこに塗るかが記載されていなかったりします。およその見当をつけて薬を渡さねばなりません。患者さんからの要求は、ご本人がその要求を整理していないこともありますので、もっと分かりにくくなります。どちらにからの要求にせよ、、いう通り行うことが、最善の治療とも限らないので、間に挟まった薬剤師は右往左往することになるわけです。それでも専門職として、多くの事例や状況に取り組み、問題を解決したり回避したりせねばなりません。その能力が専門職としての価値であり、強さであることになるでしょう。

ここで、要求を聞くときに、「治療」に焦点をあてて聞いてみると、整理されるかもしれません

治療ってなんだろう?
一つ、よい分類があります。EBMの提唱者たちの一人、DL・サケットの「7つの治療の目的」

1:治癒
2:再発防止
3:機能障害の対策
4:合併症の予防
5:現在の症状の改善
6:疑念や心配を晴らす
7:苦痛のない尊厳のある死を迎える

例えば、抗生物質の処方箋が持ち込まれました。医師の要求は病原菌の除去であり、これは「治癒のための治療」ですね。そんなの当たり前。と思われましたか?

では、私たちはそれを患者さんに伝えることができているでしょうか?
2:再発防止であったり、5:現在の症状の改善であるように、伝えていないでしょうか?
例えば患者さんの要求は「現在の症状の改善」であった場合、私たちはどうしていますか?
医師に問い合わせますか?患者さんに目的を変更していただきますか?

もちろん、これは極論です。抗生物質は、再発防止にも、症状改善にも使いますから。
重要なのは、医師の要求を正確に患者さんに伝え、患者さんの要求を整理して受け取りそれに関しての自分の知識を伝えているでしょうか?簡単に聞こえますが、これはとても大変なことです。正確な医療の知識・薬の知識・患者さんとの対応、どれもかけることはできません。

ただ、それぞれの要求を理解する際、そしてそれぞれに自分の知識を伝える際に、このように「治療」に関して整理されているのはとても判断がしやすく、伝えやすいと思われます。

この薬、説明しにくいなーーーと感じたら、少し思い出してみてください。患者さんの要求が整理され、理解された時、勉強する方向や、薬のことを伝える方向が自ずから分かってくると思いますよ。

記事投稿日:2009年06月29日 | 記事一覧へ